工場・事業場などの排水に含まれている物質は、そこで取り扱われるものに特化したものであって、それだけで細菌類による分解が十分に行われるわけではありません。
汚濁に関わる有機物は主に炭素、水素、窒素から構成されており、炭素と水素は微生物のエネルギー代謝により二酸化炭素と水に、窒素はアミン、アンモニアなどとして排出され、微生物により(亜)硝酸化され、脱窒素されます。
これらの生化学反応が十分に行われるためには、排水中に含まれる物質のみでは十分でなく、不足するものを添加する必要があります。 この生物処理(活性汚泥処理、接触酸化)においても、動物と同様の生化学反応が行われなければ、排水中の汚濁物質(有機物)は分解されません。
生化学反応に必要であって、原水に不足するものを生物活性剤として調合し、添加するのが「生物活性剤」であります。従いまして、この生物活性剤は、それぞれの排水によって個別に処方・調合されるものであります。

飲食店、ことに油を多く使用する店舗においては、グリストラップの維持管理、悪臭の発生等の問題が多く、厨房を含め、飲食店であることから、悪臭は大きな問題となっております。
油分だけで、分解に至るまでの生化学反応が行われるわけではなく、現実は腐敗の段階で生化学反応が止まっていることから悪臭が問題となっており、この反応を分解まで進めれば悪臭は低減されます。
ここにおいても、次のとおり、生物活性剤を添加することによって悪臭物質が分解され、悪臭が低減されます。
なお、現実問題として、グリストラップの有効容積が非常に少ないことから、その容量アップが望まれます。